先週は、「靴を盗られて帰れなくなる夢」を見ながら早朝に目が覚めた日があった。
いつもよりもやけにはっきりした夢だったので、気になって枕元のスマホで調べてみたら、靴を失くす夢は「社会的地位や財産を失う警告夢」と書いてあった。また、「靴を盗られる」のは「自分をライバル視する者がいる警告」だそうだ。
なるほど。
今朝は、「仕事場の壁に張り付いているイタチを、丸めた新聞紙で叩き殺す夢」で目覚めた。
「イタチを殺す夢」で調べたら、「自分を陥れようと企てられた陰謀を打ち破る」意味らしい。
なるほど。
思い当たるところはある。
経営者としての僕の不安は確かにそういう所にある。資本主義社会。競争社会なのだ。
ただまあ、こういうのは仕方のないことだ。最近のとある出来事がこういう不安感を増長しているとはいえ、商売をやっている限り常に付きまとうものでもある。
「不安」こそが自分を高めようとする原動力にもなる。
かの大谷翔平選手も同じことを言っていたのを聞いたことがある。
「不安はあります。でも不安があるからこそ、より一層練習をします。」
・・・決して大谷選手の受け売りではない。たまたま僕と大谷選手が同じことを言っていたのだ。さすが世界のOHTANI、良いことを言う。
もしかしたら大谷選手も、靴を盗られる夢やイタチを叩き殺す夢で、早朝に「ハァッッ!」つって飛び起きる日があるかもしれない。
多分ない。
僕とは逆に、いつまででも寝ている奴がいる。
高3の娘だ。
大学共通テストを終えて、学校も行く必要がなくなった。進路はもう決まっているので二次試験の勉強をすることもない。
自動車教習所が二月に始まるまでの三週間あまり、特に何もすることがない。
起こす理由もないので放っておいたら、いつまででも寝ている。早寝の遅起き。羨ましいくらいだ。
彼女は今、バイトを探している。
しかし、教習所の「スピードコース」というものに申し込んだので、時間割が教習所側から全て指定されることになっており、それが判るのが二月になってからなのだ。
「この暇な三週間だけすぐに行けるバイト」というのも、ありそうで探してみると意外にない。高校生だし。
一つは面接を受けて、結果待ち。
今日もう一つ面接に行くようだ。
娘にとっては初めてのバイトになる。
誕生日も二月なので、まだ17才。未成年のため履歴書には保護者の署名と捺印が要る。
「3月中旬までの短期を希望します。自分の仕事をコツコツ進めることができます。初めてのアルバイトですが、一生懸命がんばります。」
自己PR欄には、小学生男子を思わせる彼女の字でそう書かれていた。
なんか可愛らしかった。
ゆっくり寝ていられる日々も今だけかもしれない。四月からは早起き人生が始まる予定だ。