「まぶた、すっごく腫れてるけど大丈夫?」
昼前に僕の顔を見ながら妻が言う。
「え?」特に気になる感じはしなかったけれど、鏡を見ると確かに腫れぼったい。両目とも。目の下の隈のところも腫れている感じだ。ふだん見たことがない状態だ。
もともと一重で細い僕の目は、まぶたが腫れると目つきがヤバい。いや、今日のまぶたは腫れた上に二重になっている。
僕のまぶたが二重になるのは風邪をひいた時とか体調が悪い時だ。
アフリカ大陸で誕生した人類(ホモ・サピエンス)は、長距離を移動できる能力によって生き残ってきた。サルから進化したといわれる人類は、もともとはみんな二重まぶただった。シベリア辺りまで移動した人類や、そこで氷河期を乗り越えた人類が寒さから目を守るために進化して獲得したのが一重まぶたの細い目であるという。テレビで言っていた。
僕は体調が悪くなると、おそらくちょっとだけ退化して二重まぶたに戻ってしまうのだ。この目は3人の僕の子どものうち末っ子の娘にだけ遺伝してしまった。彼女も病気になるとたちまち二重になる。
妻はぱっちり二重だ。二重というか三重か四重みたいな大きな目をしている。
夕方になってもまぶたは腫れぼったいままだった。熱はないが、何だか体がやけにだるい。
今日は早めに寝ようと思う。
そうそう、昨日食べた「北海道限定・やきそば弁当」。
何が「北海道限定」なのかよくわからない、と書いたが、検索してみると、よくある「商品の地方限定味バージョン」とかではなく、本当に北海道でしか売られていない、という意味だった。
製造、販売しているのは「マルちゃん」でお馴染みの東洋水産である。もともとは全国で発売されていたのが、北海道でだけ他の焼きそばよりもダントツで売上げが高く、北海道でだけ生き残ったカップ焼きそばなんだそうだ。「北海道物産展」では売られていることもあるらしい。
昨日書いた通り、焼きそばの湯切りのお湯を利用した「スープ」(中華スープとコンソメスープバージョンがあった)が付いているのが特長なのだけど、焼きそばの味も美味しい気がした。
僕はかなり久しぶりにカップ焼きそばというものを食べたので、「最近のカップ焼きそばは美味しくなったんだなぁ。」、あるいは「マルちゃんの焼きそば、美味いんだな。」という感想だったのだけど、「他の商品とは違う甘口のソースが北海道民の心をとらえた。」みたいな記述を読んで、そういうことか!と合点した。
そうなると、また食べたい気持ちが湧いてきてしまう。
この焼きそばをくれたのは、北海道に旅行に行っていた80歳手前のおじいちゃんだ。奥さんと二人で車を運転して、新潟、秋田、青森の友達の家に寄りながら北海道に渡り、帰りはフェリーで舞鶴まで帰って来たという。そのために中古のBMWのカブリオレを購入したらしい。
普段はいろいろと、今でもかなりマメに働いている人なので、思い切った珍しい行動であると思う。素敵な旅行だ。
ちょっとした知り合いの僕へのお土産が「北海道にしかないカップ焼きそば」というのも何だか洒落ている。