totoを当てる日

サッカーくじtotoを当てて人生を変える話

ターバン

totoの予想は当たらない。

 

僕だけではない。みんな当たらないんだ。

DAZNの番組で「Jリーグプレビューショー」という、サッカー解説者・サッカーライター・予想AIが勝敗を予想する番組があるのだが、全然予想当たらないもんね。

僕より当たらない。

 

僕の感覚だと、どちらが勝つか迷って迷って選んだ試合より、これはもう間違いなくこっちでしょ!と選んだいわゆる「堅そうな試合」の方が外れてる気がする。

強い弱いや、調子の良し悪し、選手の層だけでは計り知れないものが、サッカーの勝敗を支配している。

だからこそ、サッカーに詳しい専門家達や、300回のシミュレーションを行うAIが出す「一番可能性の高い」予想が当たらないのだろう。

 

サッカーの勝敗は時の運、運こそが正義。

 

じゃあtotoを当てたい僕はどうすればいい?

 

 

そう、占いだ。

 

僕の部屋の本棚を見る。

「幸せをつかむタロット占い」がある。ずっとある。いつからあるんだっけ?

 

高校生の頃、昼休みに弁当を食べ終わると5〜6人で毎日トランプの大富豪をしていた時期がある。トランプを持って来ていた僕の友だちは、カードの扱いがものすごく上手い奴で、シャッフルもカードの配り方も、初めて見た人は「おおっ!」ってなるくらい鮮やかだ。

顔立ちはちょっと日本人離れしていて、ターバンが似合いそうだ。

その友だちは、家にはタロットカードも持っていて、時々自分で占いをやっていると言う。

何かスゲーと思った。何か憧れる。

 

その時すぐ、ではなく少しあと、18歳の時に近所の本屋さんで「幸せをつかむタロット占い」を買ったのだった。

天野喜孝の描いたタロットカードがセットになったものだ。

天野喜孝の絵は確かに神秘的だが、当時の僕は少しスタイリッシュが過ぎると感じていた。もっと古典的な画風のカードがいいのだけれど・・・。

でもその本屋にはカード付きの本はこれしかなかった。

 

そして本を見ながらタロット占いをやった。

 

何度かはやった。・・・と思う。

 

ただそのままハマることはなかった。

あの時の僕はいったい何を占ったんだろう?

 

それから何度も引っ越しもしているのに、今でも僕の部屋の本棚にずっと収まっているということは、この本をまったく蔑ろにしているわけでもないのだろう。

 

ただ手に取るのはかなり久しぶりだ。

この本もいつかもう一度出番が来る日をずっと待っていたに違いない。

 

試合の分析と緻密な予想では埒が明かん。

タロット占いでtotoの勝敗を当てるんだ。         (つづく)