四月からBSPで「あまちゃん」再放送が始まった。
待ってました(^o^)/
やってたの、もう十年も前だったんですね。
それまでNHK朝ドラをちゃんと観たことなかったのだけど、「あまちゃん」は途中から観始めて、毎朝楽しみにしていた。
初めて見たのは、主人公のアキが焚き火の上を飛び越えるだか飛び越えないだかのシーンだった、と記憶している。
どういう話だかさっぱり分らない状態だったけど、ああ、三島由紀夫の「潮騒」のパロディなんだなぁと思ったことと、荒川良々のトボけた顔が印象的だった。
アキの種市先輩への恋心が暴走していくことを表すシーンだったらしい。
何せ途中から観始めたもので、ずっと、最初から観たい!再放送やってくれないかな?と思っていたのだ。
猫背で素直で瞳のキラキラした久しぶりの(能年さん演じる)アキちゃん。おばちゃん達とのやり取りがかわいい。
今回、初回から観ていると、全体の流れは知っているこの物語の輪郭がよりくっきりとしてきた。
そして、過疎の町を何とかしようとしている人々の姿や、町に来て変わっていくアキの姿に、笑わされながらも、もうすでに毎回ジーンときている。
親子の関係や、地域の人の繋がりや、地方と都市部の違いなんかがテーマのこのドラマだが、十年経って僕の見方も変わってきているのだろうか。
この十年でいえば、僕自身の生活は、判で押したように変わらない毎日の繰り返しを送っている。敢えてそうしている、とも言える。
ある種の接客業でもある個人事業を、不景気でもコロナ禍でもなんとか維持し、自分の体調と精神状態を維持し、家族の生活を維持するために、なるべく変わらない毎日を繰り返す。
振り返ってみれば、十年はあっという間だ。
子どもたちの十年の変化は、これはもう大きい。小さな子どもがほとんど大人だ。
末っ子の娘がドラマのアキと同じくらいの年で、今一緒に再放送を観ている。ハマっている。
年寄りだった親たちはさらに十歳年をとった。僕の父は亡くなった。
妻のふるさとの町はこの「あまちゃん」の舞台の町と少し雰囲気が似ている。
太平洋に面した漁港の過疎の町だ。妻も高校を卒業してからは町を離れているので、「あまちゃん」を観て自分の故郷と重ねる部分もあるんじゃないかな。
生活は毎日の繰り返しでも、僕の心の内は少しずつ変わっている。
・・・ような気がする(断言できる自信はない…)。
仕事への向き合い方も、人との向き合い方も。
変わりたくても変えられない部分もあると思うが、少しずつでも自分がいいなと思える方へ行ってるんじゃないかな。
変わるというのは「学ぶ」ことなのだと思う。
少なくとも、「いろんなもんから学ぼうとする気持ち」だけは持ち続けられている十年である。これは明言してみよう。