totoを当てる日

サッカーくじtotoを当てて人生を変える話

構うな

高3の娘は、先週月〜金で二学期末テスト、土日は模試、とテスト漬けの一週間だった。

昨夜はやっとそこから解放されてご機嫌だった。一緒に録画の「シン・ゴジラ」を観た。

 

彼女はかなりの怖がりで、ホラー映画や心霊番組はもちろん、「世にも奇妙な物語」や「ジョーズ」、「鬼太郎」も「鬼滅」も、何なら「ハリー・ポッター」あたりも怖くて観られないと言う。

ゴジラは大丈夫なん?」と訊くと、「ゴジラは本当のやつじゃないから大丈夫。」と言う。「幽霊は本当のやつなん?」と訊くと、「幽霊は本当でしょ。」と返ってきた。

まあ確かにシン・ゴジラは怖い話じゃないからね。一緒に楽しんで観ていた。閣僚たちの不甲斐なさに憤り、ゴジラの圧倒的な強さに感心し、また、最後のゴジラの口にみんなでチューチュー注ぐ場面では、ゴジラの可愛さも感じていたようだった。

妻も一緒に観ていたけれど、朝からバレーボールの試合に行っていたので、ゴジラ多摩川を越えたところでもうウトウトし始めた。

 

 

娘が小1の時に、通っていたスイミングでコーチたちの手作りのお化け屋敷の企画があった。

いつものコーチがお化け役をやっているお化け屋敷なんて誰も全然怖がらない中で、うちの娘だけが号泣して怖がっていたのでコーチたちは大喜びだった。

次の年は、「お化け屋敷には絶対に行かない!」と言い張っていたにもかかわらず、コーチたちに「あーちゃんが来てくれないとつまらないよー。」などと説得されてうっかり参加し、やっぱりまたベソをかきながら帰って来ていた。

 

リアクションが素直で可愛らしく、からかっても負けずに何か返してくるので、僕もこの子のことはついついからかってしまうのだった。そうやってじゃれ合うのが楽しかった。

末っ子なのもあって、いつまでも幼い子のように可愛がりたかったし、いつまでも「小学生男子」みたいな子でもあった。

まあ、でももう17才だ。

 

仲が悪いわけでもないが、娘は父親を鬱陶しく思うものである。

特に他の兄妹たちが家を出て一人っ子状態になってからは、親との距離を置く感じは増えてきた。

生殖可能な年齢になってくると、自分の遺伝子のタイプとはなるべく離れた異性を求め、逆に遺伝子タイプの近い近親者は避けるようになるという。それをフェロモンによって感じ取るために、そういう年齢の娘は父親を生理的に嫌悪するものらしい。自然で正常な働きだ。

また自分自身のアイデンティティを確立するので、親から構われること自体を嫌がるようになる。これも自然で正常な働きだ。

そう理解して娘の素っ気ない態度にも耐える。冗談をマジ怒りで返してくるのにも耐える。大丈夫な時もあるのだけれど。

 

 

何だかご機嫌にムラがあるようだ。

体調や学校での出来事や何やかんやのせいなのか? 僕への接し方が変わる気がする。「普通」のときもあるし、理由もなく「苛ついてる」ときもある。

一番、というか唯一と言ってもいいくらい、イラつきをぶつけやすい相手なのかもしれない。

 

あまり関わり過ぎないようにしてみたり、時々は面白半分で火に油を注いでみたりしている。

末っ子相手には子育てもすっかり力が抜けてしまって、僕も何だか心にゆとりがある。ふふふ、ウザいだろ?