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サッカーくじtotoを当てて人生を変える話

いくつもいくつもいくつもの週末

少し前に読んだ井上荒野のエッセイの中で軽く触れられていた、という理由で江國香織のエッセイ「いくつもの週末」を読んだ。

 

江國さんの小説は一時期(かなり以前だけど)よく読んでいたが、エッセイは初めてだと思う。

結婚2~3年目の時期に書かれたという、江國さん夫婦の結婚生活をテーマにしたエッセイである。

 

著者はとりわけ甘い新婚生活を描いたわけではないのだろうけど、うん、甘い。

本の裏側の内容紹介のところでは 

恋愛小説の名手が告白する、甘く、ときにはビターな「結婚生活」"

と書かれているが、僕からすると全面的に甘い。

まあ、結婚数十年のおっさんを読者に想定して書いているはずはないからね。

 

そしてもちろん人それぞれの結婚生活があり、その中にもそれぞれの時期がある。

 

うちは付き合ってた期間も長かったし、その間にもほぼ一緒に住んでた時もあるし、結婚後はすぐに子どももできたし、ということで二人きりの新婚生活というものの経験があまりない。

僕の場合、半同棲の頃がこのエッセイで描かれる新婚時代の感覚に近いのかな?

でも結婚が完全な決定事項ではない時と、本当の結婚生活では、一緒にいる意味合いに違いはあるかもしれない。

 

結婚する気でずっと付き合っていて、僕の仕事で生活できる目処がついた段階で、さあいよいよ今年結婚しよう、となって割とすぐに妊娠が判った。

急いで入籍と、それから結婚式をした。

 

だから僕らの結婚生活は、妊婦さんから始まり、ほぼ育児生活と同義だ。

両方の親元からも離れていたので、僕らは日々の生活を二人で必死でこなしていく「同志」や「戦友」みたいな感じでやってきた気がする。

育児に関しては圧倒的に保育園のお世話になった部分も多いけれど。

 

「いくつもの週末」では、夫婦二人が一緒に過ごせる「週末」という時間が大切に描かれていた。

 

僕らの場合は、家族で一緒に過ごす週末が長らく大切な時間だった。

子ども達が成長してからは、一緒に出かけることも少なくなってきたし、家の中でも別々のことをしていることも多い。

週末はそれぞれが自由に過ごす時間としての大切さが増してきている。

 

 

でも、

今日は今から、数年ぶりのサッカー観戦に行く。

娘にはレトルトカレーを残して、妻と二人で行くのだ。

考えてみたら、妻と二人だけでスタジアムに行くのは初めてかもしれない。

今シーズン勝ちきれない試合の多い推しチームだが、今日は特に勝ってほしい。

いや、ここからずっと勝ち続けてほしい。

 

というわけで、今日はこれにて失礼します。