totoを当てる日

サッカーくじtotoを当てて人生を変える話

体育祭の日

週末の「ルヴァンパーティー」に妻は乗ってくるか、探りの軽いジャブを入れてみた。「ああいう、ちょびっとずつを色々作るのって、一番面倒くさそうよねー。」の一言で、すぐにその提案を引っ込めた。「お、おぅ。そーよな。」

 

 

 

昨日の仕事帰り、妻は卵を買いにスーパーヘ寄った。高3の娘は、二日間の文化祭が終わり今日は体育祭の日だ。

「午前中最終のクラス対抗リレーに出たあと、昼休み中の仮装行列まで20分しかない。でも午後にも代表リレーと部活対抗リレーに出るので、量は少なめで、素早く食べられて栄養価の高い弁当を作って欲しい!」というのが、一週間前からの娘のリクエストなんだそうだ。

色々メニューを考えていた妻は、最近は値段の高騰で買い控えている卵を買いに行くことにしたらしい。

 

運動会大好き女、陸上部の娘は高校最後の体育祭にかなり気合いが入っている。

特に部活対抗リレーでは、陸上部は人数の都合でメンバーに数人のマネージャーも入っていたために、優秀なアスリート揃いの剣道部に2年連続で負けているそうだ。陸上部の意地として今年は何としても優勝したい、ということである。

「単純バカ」とも「素直で可愛い」とも言える子で、かなり屈折していた高校時代の僕とは大違いだ。

学校全体がノリの良い校風で、文化祭も体育祭も毎年かなり盛り上がるらしい。

 

高校入試の時、娘は一番仲のいい友達と同じ、近くの進学校を受けるつもりだった。願書を提出するギリギリまで様子を見ていたが、どうにも成績が上がらず、受験しても100%落ちると僕らは判断した。娘の成績にちょうど合う高校を2校ほど勧めてみたが、娘は嫌がった。走り出したら一直線の性格なのだ。

僕はそれまで、「勉強したら成績は上がるに決まっている、高校入試くらいどうにでもなるだろう。」と暢気に構えて応援していたのだけど、その気配がまったく無かったので焦った。

「こっちの学校も行ったら絶対楽しいから。」「この学校もお前にすごく合うと思うよ。」懸命に説得した。中学浪人するわけにもいかないし、私立に通わせるのもきびしい。

「あんなチャラそうな学校、嫌だ。」

娘は泣きながら家を出て行った。

 

一、二時間して帰って来ると、娘は今通っている高校への受験校の変更を受け入れた。一生懸命考えて、少し冷静になったようだ。

担任の先生も、その方がいいでしょう、ということだった。

 

 

 

最近、その受験の頃の話をしたら、娘が「全然憶えてない」と言うのでびっくりした。今ではそのチャラそうと言っていた学校が大好きで(その発言も憶えていない)、毎日学校に行くのが(特に部活に行くのが)楽しかったみたいだ。

まあ、多分そうなると思っていたけど。

 

 

妻は五穀米のおにぎりと、ぶっといカニカマを巻き込んだ卵焼きのお弁当を作った。

今夜はリレーの結果を聞くのが楽しみだ。