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サッカーくじtotoを当てて人生を変える話

FIFA女子ワールドカップ2023

女子のサッカーワールドカップ(W杯)を観ている。

日本代表チーム(通称なでしこJAPAN)はグループリーグでのザンビアコスタリカ、スペインとの3試合を全勝で終え、決勝トーナメント進出を決めている。

ザンビアコスタリカ戦は自分達でボールを持ち続け、相手にチャンスらしいチャンスすら与えずに勝利した。

一転、スペイン戦では相手にボールを持たせ、自分達は自陣ゴール前に5人と4人の二列の守備ブロックを作ってしっかりと守った。そしてボールが取れたら、攻め上がって来ている相手の後ろへ、少ないパス数でボールを送り、スピード勝負で得点して見せた。

相手に合わせて違う戦術を使い、どちらも狙いどおりの結果を出した。ちょっと出来過ぎなくらい上手くいったと思う。

 

12年前のW杯で優勝したときには20歳で、チームの先輩たちに必死で食らいついていっていた印象の熊谷紗希選手がキャプテンとしてチームをまとめている。そこから、下は10代の選手までの各世代のトップ選手が揃ったバランスのいいチームだと感じる。

攻撃力のある長谷川選手がボランチに入っていたり、逆に普段ボランチの猶本選手がシャドーに入っていたり、つなぎ役やチャンスメイカーのイメージのある宮澤選手がすでに4得点のフィニッシャーの役割を果たしていたりと、今までの代表や普段のチームとは違った役割の選手もいるが、今のところ上手くはまっている。

 

さあ、いよいよトーナメント。ここからである。

女子サッカーは今はアメリカとヨーロッパのチームが強い。それらの地域での競技の人気が高いのだ。男子サッカーでは、選手の年俸の高騰に伴って放映権料も年々高騰している。女子サッカーもその扱いの男女格差を埋めるべく、賞金や放映権料をなるべく上げるようにしているという。

ただその他の地域では、女子サッカーの人気はそこまで高くはない。

男子ではサッカーが圧倒的に人気の南米でも、「サッカーは女子のやるスポーツではない」という考え方があるそうだし、男子では強豪国も多い北アフリカや中東の国々でも、イスラム圏では女子は肌の露出が制限されるためサッカーには向いていないという。

でもその中でサッカーを選んだ人たちがいる。

 

日本はどうだろう?

12年前、W杯で突然の快進撃を見せて優勝した時、選手達は口々に「女子サッカーをみんなに知ってもらうため、そのためにW杯、そしてオリンピックで優勝する」ということを語っていた。

確かにあの頃、女子サッカーがスポーツニュースで取り上げられる機会は一気に増えた。しかしその状況は長くは続かず、現在ではまた「女子サッカーの認知度を上げるために良い成績を残したい」という言葉を聞くようになった。様々なエンタメの選択肢がある今、男子サッカー、Jリーグでも同じようなことが言われている。

それぞれの立場でそれぞれの戦いがある。

 

 

でも、あの12年前の強かった「なでしこ」を観ていた子ども達が、今のハイレベルななでしこの中心選手になってきているのは間違いない。

僕が注目しているのは、ともに19歳の浜野まいか選手と藤野あおば選手。見た目は子ども、プレーは相当やばい。浜野選手は肩の負傷が間に合うか分からないけれど、出番があれば是非見てみたい選手だ。

 

ここまで観ていて、面白いサッカーのできるいいチームだと思う。

体力の消耗の激しい日本の守備スタイルは、W杯のタイトな日程の中でどこまで保つのか?より守備的に戦う試合や、相手にリードされた場面での振舞いはどうなるのか?など、より厳しい試合が予想されるここからのトーナメント。

困難を乗り越える姿をどう見せてくれるのか。楽しみである。